冒頭において、努力には「直接の努力」と「間接の努力」の二種類あることを説いている。直接の努力とは当面の努力のことであり、その時その時を力を尽くして精いっぱい頑張ること。間接の努力とは準備する努力であり、基礎・源泉の努力のことをいう。
また、本書の中で特筆すべきは幸福三説の思想である。すなわち、人生において幸福になるには「惜福」「分福」「植福」の3つを実践すればよいと説いている。
「惜福」とは福を惜しむこと。福を使い果たしてしまわないことをいう。
「分福」とは自分の得た福を他人に分け与えること。
「植福」とは福を植えること。植えられた福は徐々に成長して社会の発展に貢献することとなる。
この幸福三説こそ、本書の中でもっとも重要な思想であると言えよう。
惜福とは
分福とは
植福とは何であるかというに、我が力や情や智を以て、人世に吉慶幸福となるべき物質や情趣や智識を寄与する事をいうのである。即ち人世の慶福を増進長育するところの行為を植福というのである。